昨日(9/10)は中秋の名月でしたね。
みなさんはお月見をされましたか?
この日に限らずとも、
何気なく見上げた夜空に浮かぶ月を
静かに眺めていると心が落ち着きますね。
価値や想いを
言葉だけで伝えきれない
もどかしさに悩んでいる人を救う。
「話す」「書く」だけじゃなく
「えがく」を加えた
伝える技術の新常識をつくる。
イラストプレゼン講師
かわしりみつはるです。
夜空に輝く月を眺めていると
「うさぎ」の姿をふと
思い浮かべる人も多いはず。
子どもの頃には
「月にうさぎが住んでいる」なんて
言われたりしてましたが
日本や中国などアジアの国々では
月の模様は「うさぎ」に見えるといわれますが、
ヨーロッパではカニ、
アメリカでは女性の横顔など、
国や地域によって見え方はさまざまのようです。
月面の黒い部分の模様は
「月の海」とも言われますが、
僕らが、これを「うさぎ」の姿に
見えるのは
長く語り継がれている
文化的な背景があるからです。
「月うさぎ」の話は
インド神話を起源とする説話が
日本に伝播して
「今昔物語」などの
各地の民話として語り継がれる
ことになったといわれており
ご存じの方もいると思いますが
まーまー残酷な結末の
昔話ですよね
気になる方はコチラ(↑)をご覧ください。
正直、僕も久しぶりに読み返して
幼いころに聞かされた物語をが蘇ってきました。
そういった子どもの頃からの
「月=うさぎ」という刷り込まれ、
認知バイアスがあることで
月を見上げると、
本当は月の陸地の起伏で
できただけの黒い模様なのに
自然と「うさぎ」を
イメージしてしまうのです。
この
何かモノや形を見たときに
現実はそこに存在しないものを
今までの認知パターンを当てはめて
無意識に意味を見出そうとして
イメージをはたらかせてしまう状態を
パレイドリア現象、
またはパレイドリア効果
というそうです。
コレはデニーズの“カレードリア”(笑)
松江市の田和山遺跡で発見された
石板にあった黒い筋を
多くの研究者が「日本の最古の文字」ではないか?
と期待し学会でも発表されていたそうですが
実は「油性ペン」の汚れだった・・・という。
まるでコントのようなオチで
こんな事ってあるですね。
これって、まさに
パレイドリア現象で
本当は意味もなかった
ただの汚れが
新しい発見を期待して
関わり続けてきた研究者の皆さんには
「いにしえの文字」に
見えてしまったとしても
分からなくもないですよね。
正直、僕は人間の諸行としての
「面白ニュース」として
受け止めてしまっていますが。
研究されてきた方にとって
長い年月かけて
発掘調査、分析研究、検証をされてこられている
中で起こってしまった事、
さぞ気まずく、残念な想いにだったことでしょう。
心中お察ししたいと思います。
でも、こうやって
「間違いでした!」ってしっかりと
公表されるところは素晴らしいですよね。
あるいみちょっと田和山遺跡も
全国にしられることになったことですし^^
結果オーライで
あらたな発見がある事を願います。
視覚的刺激から
実際には存在しないものを
そこにイメージしてしまう
岩や、雲や、壁のシミとか
人の顔に見えたりすることは
誰にでも経験があると思いますが、
レオナルド・ダ・ビンチも
「パレイドリアは画家が持つひとつの道具だ」と
その手記に記されており
観る人の既存認知を活用しながら
イメージをいかに喚起させるか
というのがイラストの技術の一つだと思います。
点と線と形の組み合わせで
様々な人間の諸行を描いていく
棒人間も
まさにパレイドリア現象を
利用した視覚情報なのです。
棒人間の描き方練習では
受講者さんは描いた瞬間に
僕が指示で使った「言葉の意味」とは
まったく違うイメージを抱く
ことがよくあります。
棒人間講座で
いつも使っている描きかたの
説明があるんですが
例えば
この表情と仕草の棒人間に
顔にひらがなの
「し」を描き足してください。
って伝えます。
そうすると皆さんは
こういう感じに描くわけですが
描いてるときは、
“ひらがなの「し」”であっても
描きあがった瞬間に
「汗」または「冷汗」と
認識されます。
僕の説明した言葉ではなく
もうそれにしか見えないです。
さらに、
今度は、頭の右側に
ひらがなの「つ」を描いてください。
と伝えます。
そうすると、この仕上がり
描いた瞬間に「飛び散る汗」に見えます。
僕は最初に
「汗描いてください」とは言いません。
多くの人は「汗」というと「」のマークを
描かれることがほとんどで、
これ、初心者の方がかいてしまうと
結構主張しすぎるんですよ・・・w
「し」「つ」の方が
「」のマークと比べると
滴る雰囲気とか飛び散る残像感が出て
より絵が生き生きしてくると思いませんか?
あと、「し」「つ」の汗表現には
ちょっとした
描き手の“こなれた感”も伝わります
それをいちいち説明して
伝えるのではなく
まずは
これまでに誰もが知っている
「ひらがな」という形から入っていただき
パレイドリアの効果を使って
実際に描いてほしいイメージに
到達していただくって感じです^^
受講生さんの認識が
描くことで自然と変わっていく
瞬間はめちゃくちゃ痛快です
正直、パレイドリア現象という言葉を
もともとから知っていて取り入れたわけではなく
実践してる中で、結果的に
「これってパレイドリアだよね?」って話で
後付けなんですけどwwww
直感的にアプローチしていながらも
結構、考えてお届けしおります。
こんなネタはまだまだ
棒人間にはいっぱい織り込んでおりますので
認識を覆す思考トレーニングとしても
活用してもらえたら嬉しいですね!
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アートディレクター&イラスト思考®講師 河尻 光晴 (かわしりみつはる) |
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住所 | 愛知県名古屋市 |
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定休日 | 土・日・祝日 |
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