ひとつの表現方法を身につけると、
安心感がある一方で、
そこからなかなか
自由に発想を広げられなく
なっている事ってありませんか?
実はこれも、人の脳が持っている
“思考のクセ”が影響しているもの
ともいわれています。
だから、
うまく応用できないときも、あ
なたのセンスや感性のせいじゃないんです。
価値や想いを
言葉だけで伝えきれない
もどかしさに悩んでいる人を救う。
「話す」「書く」だけじゃなく
「えがく」を加えた
伝える技術の新常識をつくる。
イラストプレゼン講師
かわしりみつはるです。
最近、受講生さんとのやり取りの中で、
とても興味深くて考えさせられた
出来事がありました。
ある受講生さんが、
「逃げる」というシチュエーションを
棒人間で描こうとしたときに、
「逃げている棒人間って
どう描いていいかわかんないんです。」
と言われたんです。
でも、僕が
「走る姿は描けますよね?」
と聞いてみたら、
「それは描けます」と。

じゃあ、その走る棒人間を描いて
「逃げる」という状況で見せることはできる?
って尋ねてみたら、
「あ、それならできそうです!」と。

本当に一言アドバイスで
解決していく話ではあったんですが
正直、僕の中では
“ハッ!”とさせられました。
これってつまり、
「動き」と「意味(シチュエーション)」が
頭の中でちゃんと繋がっていなかったってことなんですよね。
この体験を通して改めて感じたのが、
「型を覚えること」のメリットと、
それが生む“固定化”というちょっとした落とし穴。
心理学ではこれを
「機能的定着」や「固着バイアス」
と呼ばれているものですが。
人は一度
「これはこういうもの」
と覚えてしまうと、
それ以外の使い方や見方が
しづらくなる傾向があるんですね。
まさに、
「走る棒人間はこう描けばいい!」と
型を学ぶことで、その「走る」枠の外へは
なかなか自由に出られず、
「走る」⇒「逃げる」の連想が生れなかった
状況が起こっていたんです。
ビジュアルが与える情報力の強さなのかな?
棒人間は
「型を覚えること」を大切にしていますし、
それに期待をして下さる方も多いです。
でも、その先には
「自由に表現すること」のバランスもを
すごく意識していきたいですね。
まずは「描けた!」という
成功体験を味わってもらって、
そこから「じゃあどう広げる?」っていう
発想のステップへ進んでいけたらと思ってます。

“棒人間の解釈は一つじゃない”
という点をもっと浸透させるには
やっぱ「大喜利」とかはいいですよね!w
例えばね、
顔のない動きだけの
棒人間のイラストを描いてみて。

「この人、何してるところだろ?」
ってシチュエーションを考える。
そうすると、
発想の転換の練習にもなります。

複数の人でやれば
いろんな解釈のユニークな回答が
たくさん出てきます。
他の人の視点や発想に触れると、
自分の“見え方”の幅も自然と広がっていき、
結果、想像力が育まれていきますよね。
だから、
「描けるようになりたい」
「もっと自由に描きたい」
「他の人の棒人間が見てみたい」
って思ったら、
ぜひ講座にも遊びに来てください。
ベーシック講座でも発想力のトレーニングや、
仲間との学びを通じて、
新しい視点や気づきを得られるような
工夫をたくさん取り入れています。
一人ではなかなか広がらない世界も、
仲間と一緒ならきっと面白くなる。
僕は、そう信じています。
この記事を描きながら、
僕の大好きな言葉が浮かんできたので
改めてご紹介させてください。
20代からの愛読書でもある
塩野七生さんの『ローマ人の物語』の中に
こんな一節があります。
僕はいつもこのフレーズに
勇気をもらっていて
「自分は天才だ!」と
アファーメーションしてますし

あなたも天才になれるんです!!
棒人間もまさにそうなんです。
誰もが見たことのある、ただの「線と形」。
でもそこに、
「こんなふうに応用できるんだ」
「こんな意味が込められるんだ」
と気づいた瞬間、
それはただのイラストではなく、
無限の可能性を持った表現に変わります。
そんなふうに、
棒人間という“旧事実”に
新しい価値を見出してくれる仲間が、
これからどんどん増えていったら
嬉しいなと思っています。
僕自身も、
これからもその可能性を追いかけながら、
みんなと一緒に表現の世界を
広げていけたらと思っています。

| アートディレクター&イラスト思考®講師 河尻 光晴 (かわしりみつはる) |
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| 住所 | 愛知県名古屋市 |
|---|---|
| 定休日 | 土・日・祝日 |