先日、僕の講座を受けてくれた先生から、
心に残る実践報告を聞きました。
棒人間を使った
「紙芝居風プレゼン」を実践されて。
たった5分の導入で、
教室の空気が見違えるように
変わったというのです!

価値や想いを
言葉だけで伝えきれない
もどかしさに悩んでいる人を救う。
「話す」「書く」だけじゃなく
「えがく」を加えた
伝える技術の新常識をつくる。
イラストプレゼン講師
かわしりみつはるです。
先日、このブログで
「読書週間」について
取り上げたところだったので
これまちょっとタイムリーなお話。
その先生も、
中学校の国語の授業で
「読書の魅力」
を伝えたいと考えらていました。
でも、
生徒さんたちは読書が苦手で、
国語の授業にも身が入らない生徒たち。
どうすれば彼らの心の
ドアを開けられるだろうか——。
ということでチャレンジされたのが、
「棒人間を使った紙芝居」でした。
紙芝居プレゼンは
イラストプレゼンマスターADVANCE講座でも
構成から伝え方まで取り扱っています。
普段の国語授業では、
冒頭の時間は漢字テストなどを
行っているそうですが。
この時は先生は
手作りの紙芝居を取り出して。
生徒さんたちにむけて
5分間のプレゼンテーションをされたんです!!

いきなり読書の良さを伝えるのではなく
なぜ、今日は「読書」の話をするのかを
丁寧に伝えていきます
そこに登場するのは、
先生自身の中学生時代話
学校先生の影響を受けて
本が大好きになった話
そこから夢をかなえて
国語の先生になった話
そして今、
本とどのように過ごしているのか。
など、ご自身の体験談伝えたそうです。
その体験を、棒人間たちが
小さな物語として演じたり
メッセージを補完していきます。

ページをめくるたびに、
その一つひとつの場面に、
生徒たちの視線が
自然と引き寄せられていったんだとか。
「読む」
「考える」
「想像する」
という行為が、紙芝居の中で
目に見える形で展開されていくと
「生徒がまえのめりに聞いてくれたんです!」
と先生は少し興奮気味に話してくれました。
いつもだと
集中して話を聴くのが苦手な生徒たちも、
前を向いて見入っていたそうです。

言葉だけでは届かなかった想いが、
絵の力でまっすぐ伝わっていく——。
このわずが5分の時間で、
教室全体の空気がひとつに前向きに
なった手応えが、
先生の声にも滲んでいました。
この実践の素敵なところは、
棒人間という表現を使って“情報”ではなく
“人”を伝えたことにあります。
生徒たちは、教壇に立つ「先生」ではなく、
一人の人間としての姿を感じ取った。
「先生は本が好きで、今でも読んでいるんだ」
という感心と共感が、教室の中の
距離をぐっと近づけました。
それが、伝えたい内容と
生徒の感情との間にあった
“見えない壁”を取り払ったのです。
授業のあと、生徒たちの
反応も明らかに変わったそうです。
「おすすめの本、ありますか?」
と声をかける子。
次の時間には、自分の本を持ってくる!
という子もいたそうです。
教室では本や漫画の話題が増え、
会話が生まれ、笑顔が増えていき
たまたま教室を覗いていた他の先生が
「すっごい、活気がありますね!!」
と驚かれたそうです。
たった5分の「紙芝居プレゼン」導入が、
学び全体のエネルギーを変えてしまった!
という素晴らしい実践を聴かせていただき、
僕も、感激で鳥肌が立ちましたよ!!
棒人間は想いやメッセージを可視化し
人と人との距離を縮める“きっかけ”を生み出します!
それを通して、相手に寄り添い、
自分の気持ちを誠実に伝えようとした先生の姿勢こそが、
生徒たちの心を動かし、行動を起こしたのだと思います。

こんなふうに、伝えることを工夫しながら、
相手の変化を信じて行動する先生が増えていったら——。
きっと、学びの場はもっと温かく、
もっと豊かになっていく・・・
そんな未来を想像しながら、
この素晴らしい実践に
心から拍手を送りたいと思います。
| アートディレクター&イラスト思考®講師 河尻 光晴 (かわしりみつはる) |
|
| 住所 | 愛知県名古屋市 |
|---|---|
| 定休日 | 土・日・祝日 |