顔が映し出す「心の色」

 

 

「白黒なのに、

　色が見えるようですね！」

 

 

これは、講座の中で

棒人間のワークにとりくんでいた

ある受講者さんが

ぽつりとこぼしたひと言です。

 

 

 

 

描いていたのは、

ただの線でできた棒人間。

 

それなのに、その方の目には、

色が見えてたなんて、、、

 

そんな感想いただいた瞬間に

胸がグッときましたが、

 

そんな体験をされる方も

少なくないと思います^^

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

顔は心の色を映し出すキャンバス

 

 

棒人間の顔のバリエーションや

表情の描き方をお伝えしてきて

感じることは

 

 

やはり人の「顔」って、

心を映すキャンバスなんだな

ってこと。

 

 

 

 

目の向きや眉の角度、口の形。

ほんのちょっとした違いに、

その人の想いとか、

その場の空気感までにじむんです。

 

 

 

 

そもそも

「顔（かお）」って

言葉なんだけど、

 

 

その由来や成り立ちを

調べてみると、

諸説ありなんだけど、

 

とてもイマジネーションに

溢れてきます。

 

 

 

 

 

昔は「かほ（貌）」って書いて、

「かたち」や「姿」を意味していたようで

 

そこから

「顔の様子」へと意味が変わり、

 

今の「顔（かお）」に

なっていったといわれています。

 

 

中には「気表（けほ）」、

つまり気持ちが表れるって意味から

来ているんじゃないか、

なんて説もあるそうで。

 

 

まさに、

感情が顔に出ることに
直結しています！

 

 

そして日本語には、

顔に表れる感情や雰囲気を

 

「〇色」って言葉で表す表現が

たくさんあります。

 

 

といっても、

「顔が赤くなる」「真っ青になる」といった

物理的な赤色、青色の表現ではなく

 

 

 

「喜色（きしょく）」嬉しそうな顔つき

「憂色（ゆうしょく）」憂いを帯びた表情。

「愁色（しゅうしょく）」悲しみに沈んだ顔つき。

 

といった表現です。

 

 

こういう言葉、

ちょっと堅苦しい感じもしますが、

 

改めて触れてみると

すごく情緒豊かで、

味わい深い言い回しですよね！

 

 

まるで表情が詩のように

描き出してくれてるみたいです。

 

 

他にも

 

「麗色（れいしょく）」美しい顔色や容貌

「怨色（えんしょく）」憎しみの表情

「怒色（どしょく）」怒りの気持ちがはっきりと表れた顔つき

「愧色（きしょく）」恥ずかしそうな顔つき

「懼色（ぐしょく）」おびえた表情

「難色（なんしょく）」気乗りしない様子

…読んだだけで、

顔が思い浮かぶようじゃないですか？

 

日常的ではないかもしれないけどｗ

感情の微妙なニュアンスを、

こうやって“色”で表現しているのが

日本語の豊かさでもあり、

興味深いところですね！

 

 

こんどこの言葉を使って

一覧表を創ってみようかなｗ

 

 

 

 

棒人間って、シンプルだからこそ、

こういう表現ともすごく相性が良いと思います。

 

線の傾きや、目の大きさ、口のカーブひとつで、

様々な顔色がはっきり伝わる。

 

 

たとえば「喜色満面の棒人間」「怒色満面の棒人間」とか、

「憂色を帯びた棒人間」とか…言葉を添えることで、

見えない“色”が感じられるようになるんですよね。

 

 

 

色を塗らなくても、

ちゃんと“情緒の色”は描ける。

 

 

 

棒人間は、

そんな見えない感情を映し出す、

表現手法だと僕は思っています。

 

 

 

もし、今のあなたの

“心の色”を棒人間で描くとしたら、

どんな表情になるでしょう？

 

 

もしかしたら、

それを見た誰かが

 

「白黒なのに、色が見えるね」って、

ふっと笑ってくれるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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