「人の体を描くのって、
なんでこんなに難しいんだろう?」

人間の絵を描いたことある人なら、
きっと一度は感じたことがあると思います。
関節のつながり、
筋肉のふくらみ、
体のひねり・・・などなど
人体は本当に複雑ですよね~。
だから一生懸命、
形を整えようとしても
「なんだか不自然になる・・・
」
「バランスが崩れる
」
そんな経験をしたことがある人も
多いのではないでしょうか。
でも実は、
この難しさの正体は
単に技術不足だけではないんです。
私たちはつい、
目に見える表面(輪郭)ばかりを
追いかけてしまう。
そこに大きな落とし穴があるんです。
今回は、人体描写が難しく感じる理由と、
その突破口になる、モノの見方、
「棒人間」と「直線」の考え方
についてお話ししてみたいと思います。

価値や想いを
言葉だけで伝えきれない
もどかしさに悩んでいる人を救う。
「話す」「書く」だけじゃなく
「えがく」を加えた
伝える技術の新常識をつくる。
イラストプレゼン講師
かわしりみつはるです。
絵を描き始めると、多くの人はまず
外側の輪郭から描こうとします。
これはとても自然なことです。
理由は大きく2つあります。
人の形を描くなら、
まず人らしい形にしたくなる。
だから土台を飛ばして、
いきなり輪郭から描こうとしてしまいます。
僕たちが普段見ているのは、皮膚の表面です。
その奥にある骨格や構造は、普段は見えていません。
だから、体の内部構造を意識できずに描いてしまう。
するとどうなるか。
どこかでバランスが崩れて
「なんか違う」という絵になってしまうんですね。

これって、絵描くときだけの
話ではありません。
表面的な結果だけを追いかけると、
土台が弱くなる。
生き方や仕事にも、
どこか似ている気がします。
僕の描く棒人間はそれだけでも
イラスト、キャラクターとして成立しますが、
実はその先の人体描写にもつながる
基礎的なスキルアップにも役立ちます。
棒人間と聞くと
「簡単な落書き」
「手抜きの絵」
そんなイメージを持つかもしれません。
でも、棒人間の捉え方を
ちょっとだけ変えてみると
複雑な人体をぎゅっと圧縮した
“究極の設計図”ともいえるのです。
家を建てるときも、
いきなり壁や屋根を作るわけではありません。
まずは設計図があります。
人体も同じです。
棒人間で描いているのは、
重心
ポーズ
比率
動きの方向
つまり、
人の動きの骨組みです。
しかも面白いのは、
たった数本の線だけなのに、
「人が動いている感じ」
がちゃんと出てしまうことです。
ここに、
人体表現の本質が隠れています。

情報を増やすほど難しくなるのに、
情報を減らすと、逆に本質が見えてくる。
この感覚がわかってくると、
棒人間を描くこと自体が、
ちょっと楽しくなってきます。
さらにこのブログのオーナーでもある
僕がおすすめな描画方法なのが、
「直線だけで描く」
という練習です。
一見、不自由なルールに
思えるかもしれません。
でも、この制限が
人体の理解をぐっと深めてくれます。
例えばこんな効果があります。
曲線ではなく直線で結ぶと、
体の動きの勢いがはっきり見えてきます。
直線と直線がぶつかる場所は、
自然と関節になります。
そのおかげで、体の構造が理解しやすくなります。
曖昧な曲線を減らし、
最短距離の直線で体を捉える。
すると体の中を通る
一本の軸、つまり筋が見えてきます。
以前、受講生さんからリクエストいただいた
「ゴルフをする棒人間」は特に
この3つのポイントを、意識して描いてますね
日本語には
「筋がいい」
「筋が通っている」
「話の本筋」
「筋金入り」
という言葉があります。
良い表現には、必ず
一本の通った筋があります。

人体を描くときも同じです。
いきなり綺麗な輪郭を目指すのではなく、
まずはシンプルに
直線の棒人間
で体の筋をつかんでみる。


この視点が、複雑な人体を理解する
一番の近道だったりします。
もし人体が難しいと感じたら、
いったん立ち止まってみてください。
そして、
まずは一本の直線から描いてみる。
そこからきっと、
自分なりの「筋」が
見えてくると思います^^

| アートディレクター&イラスト思考®講師 河尻 光晴 (かわしりみつはる) |
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| 住所 | 愛知県名古屋市 |
|---|---|
| 定休日 | 土・日・祝日 |