「あなたにとって、
“学ぶ”って
どういうことですか?」
こんな風に聞かれたら
何て答えますか?
テストでいい点を取ること?
新しい知識を覚えること?
もちろんそれも
学びの一部です。
でも、
それだけじゃ捉えきれないのが
現代における学びの本質
といわれています。

価値や想いを
言葉だけで伝えきれない
もどかしさに悩んでいる人を救う。
「話す」「書く」だけじゃなく
「えがく」を加えた
伝える技術の新常識をつくる。
イラストプレゼン講師
かわしりみつはるです。
最近の教育の現場では、
学びを一面的に見るのではなく、
3つの視点で捉えると
理解しやすくなるとされています。
それが
「行動主義」
「認知主義」
「構成主義」
という3つの学習観です。

まず、「行動主義」は
“できるようになる”ことに
価値を置く学び方。
英単語が書けるようになったり、
計算問題が早く正確に解けたり。
努力がそのまま成果として見えやすく、
テストやドリルがこれに当たります。

次に、「認知主義」は
“わかるようになる”ことを大事にします。
単に答えを出すだけでなく、
なぜその答えになるのかを理解し、
自分の言葉で説明できるようになることが目的です。
たとえば、
分数の割り算の理由を
きちんと説明できることが
「認知的な理解」です。

そして、
「構成主義」
これは“分かち合うこと”を
重視する学び方です。
正解が一つとは限らない問いに対して、
仲間と話し合いながら
納得できる答えを一緒につくっていく。
文化祭の準備やチームでの話し合いなど、
協働する中での気づきや成長が、
まさにこのタイプの学びです。

こうして3つの視点で
学習を捉えることで、
「学び」って
知識やスキルを得るだけじゃない
と気づけるようになります。
理解することも、
分かち合うことも、
すべてが学びの大切な側面なんです。
そして、実は
この3つの学習観すべてにフィットするのが、
「棒人間」ですね!!

「描けた!」という達成感は、
まさに行動主義的な学び。
「どう描けば伝わるかな?」
と考えるのは認知的な思考。
そして何より、
「見せる」「一緒に描く」「共に楽しむ」といった場面では、
相手と学びを“分かち合う”という、
構成主義の実践が自然と起きます。
棒人間の魅力は、
絵の上手さじゃありません。
誰でも描けること、
そして描いたものを通して
人とつながれること。
言葉ではうまく言えないことも、
線と丸だけの絵にするとスッと伝わったり、
気持ちがほぐれたりする。
そこには確かに、知識を超えた
「分かち合い」の学びがあるんです。
明治から現代へと、
日本の学習観は「国家のため」から「個人のため」、
そして「共に生きるため」へと変化してきました。
その流れの中で、
学びのカタチもまた広がりを見せています。
その中で、棒人間で描くということは、
学びを活かすプロセスとして
その広がりを体感できる入り口になります。

「共に描き」
「共にに考え」
「分かち合う」
その一つひとつが、
今の時代に求められる学びの
本質なのかもしれません。
あなたも、ペンを持って
一本線を引いてみてください。
学びが広がる第一歩は、
思ったよりもずっと
シンプルなところから始まるものです。
| アートディレクター&イラスト思考®講師 河尻 光晴 (かわしりみつはる) |
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| 住所 | 愛知県名古屋市 |
|---|---|
| 定休日 | 土・日・祝日 |