このところの台風の影響もあってか、
吹く風にふと秋を感じる瞬間も
あったりしますよね。
とはいえ、まだまだ残暑が厳しい
8月の後半を迎えておりますが、
この「夏の暑さ」に関して
ふと思い出したことがあるんです。

子どもの頃、
田舎(岐阜)のお婆ちゃん世代は
暑い日になると
「今日はほんによういきるなあ~」
なんて言ってたんですよね。
そんな表現は、すでに僕ら世代は
ほとんど使ってなくて・・・
当時は聞き流してたけど
今ふと思い出してみたら、
面白い表現ですよね。
価値や想いを
言葉だけで伝えきれない
もどかしさに悩んでいる人を救う。
「話す」「書く」だけじゃなく
「えがく」を加えた
伝える技術の新常識をつくる。
イラストプレゼン講師
かわしりみつはるです。
お婆ちゃんたちが使ってた
「いきる」という言葉は
「暑い」っていう意味の方言なのですが
調べてみたら、
ある漢字一文字の動詞にたどり着きます。
「熱る」
――これ、みなさん読めますか?
「ねつる」とか言わないでくださいねw
この漢字には、読み方が二つあって
ひとつは「ほてる」
お酒を飲んで顔が熱くなったときとか、今でもよく使いますよね。

そしてもうひとつが
「いきる」なんです。
意味は「あつくなる、ほてる、むしむしする」で、
平安時代の文献にまで出てくる、なかなかの古株なんです。

今では「ほてる」の方がすっかり主流になっていて、
「いきる」は使われることがほとんどなくなってきているみたいなんですが、
「人いきれ」(人混みのムッとする熱気)って言葉が今も残ってるのは、
その名残なんだそうです。
お婆ちゃんたちが頻繁に使ってた
「今日は、いきるなあ~」
という暑いという意味の方言は、
実は千年以上も受け継がれてきた、
趣のある言葉だったんですよね。
そう考えると、なんだか不思議な気持ちだし、
それと同時に、こんなに味わい深い表現が、
今ではだんだん使われなくなっているのかと思うと、
少し寂しい気持ちにもなりますねぇ・・・
いったんこういう言葉の意味を調べ始めると
興味は尽きないものでwww
この「いきる」という言葉
実はもうひとつ現代の顔があって。
「あいつイキってんな~」みたいな、
SNSなどで「イキる」という表現が
よく使われていますよね!

この「いきる」には「あつくなる、ほてる」のほかに、
「調子に乗って勢いこむ、元気づく」といいう意味も
古くからあるようです。
お笑いには「イキり漫才」という芸風があって。
相方がカッコつけるのを、もう一方がいじる、
っていうスタイルなんですが、まさにあの
「カッコつけて鼻持ちならない」「強がって見せる」感じが、
今のSNSで言う「イキる」のひとつの顔だと思うんです。
かと思えば、
「息づかいを荒くして怒る、相手を怒らせようといきまく」みたいな、
もっとカッとなって強く出る感じの使われ方も、
最近はよく見かけるようになりました。
つまり「イキる」って言葉の中には、
大昔からの「熱くなる、息巻く、調子に乗る」っていう意味の流れが、
形を変えながら実は根っこは同じところから伸びてきてたのか、
と妙に納得しちゃいました^^
猛暑に酷暑、夏の暑さって、
身体の不調と直結しやすいから
どうしてもネガティブに捉えがちですよね。
でも、昔の人はそれを「いきる」って言葉で表現してた、
っていうのが、なんだか妙に心に残るんです。
「熱る(いきる)」と「生きる(いきる)」、
字こそ違えど同じ響きを持つこの言葉には、
ただ暑さにやられてしまうんじゃなくて、
その熱をエネルギーに変えて乗り切っていく、
粋の良さだたり、日本人が夏を過ごすための
言霊として込められてたのかもしれません。
この夏の猛暑も、「いきる」の名の通り、
元気に「生きて」いけたらいいなと思います。
| アートディレクター&イラスト思考®講師 河尻 光晴 (かわしりみつはる) |
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| 住所 | 愛知県名古屋市 |
|---|---|
| 定休日 | 土・日・祝日 |