先日、養護教諭の研修会にて
ご参加いただいた保健室の先生から、
僕のプロフィールをみて
こんな質問をいただきました。

河尻さんはNLPって、
どんな活用をしているんですか?
私もNLP学んでいるんですが
どう活かしていいのか
わからなくて・・・
NLP(神経言語プログラミング)というと、
心の扱い方やコミュニケーションの学びとして
このブログでもちょいちょい紹介をしていますが、

僕自身マスタープラクティショナーとして、
その学びを、棒人間やイラストの表現、
講座づくりやワークショップの設計に
活かしてきています。
正直いって、
NLPを意識してやってるかといわれると
ちょっと違ってて、
やっているうちに、
後で振り返ってみると
NLPでいうとこういう事だよね。
っていう事の方が多いですねw
そんな中で、
質問いただいた先生に
お伝えしたのが
「サブモダリティ」と
棒人間の掛け合わせについてです。
・・・あ、
“描けあわせ”って
言ったほうがいいかな(笑)

価値や想いを
言葉だけで伝えきれない
もどかしさに悩んでいる人を救う。
「話す」「書く」だけじゃなく
「えがく」を加えた
伝える技術の新常識をつくる。
イラストプレゼン講師
かわしりみつはるです。
NLPを学んでると出てくるキーワードとして
「サブモダリティ」というものがあります。
慣れない方には
いきなり難しそうな言葉ですが、
すごくシンプルに言うと、
感情や記憶の
“感じ方を決めている要素”
のこと
です。
たとえば、
イヤな記憶を思い出すとき、
やたら鮮やかに見える
やけに近く感じる
大きく映っている
こんなふうに、
頭の中では“映像の設定”
みたいなものが働いています。

この設定を
ちょっと変えるだけで、
感情の強さや印象も
ガラッと変わるんです。
でも……
ここで問題がありました。
NLPや心理学系の講座やセミナーではよく、
このイメージ設定を変えていくワークをするんだけど
「イメージを小さくしてみましょう」
「白黒にしてみましょう」
「色を付けてみましょう」
といった誘導の中で
頭の中でイメージをしていくんですね。
でも正直に言うと、
僕ね・・・これが苦手でした。
頭の中だけで
イメージを大きくしたり、小さくしたり、
色を変えたり……って、
想像以上に高度なんです。
「できる人はできるけど、
苦手な人は本当にできない」
そんな感覚をずっと持っていました。
NLPのクラスでは
ずーっと落ちこぼれ状態(←当社比)
そんな体験もあって
僕がたどり着いたのが
「頭の中で変えにくいなら、
外にだして描いたらええやん!」

というシンプルな発想でした。
線と形の組み合わせで
表現できる棒人間は、
もう描くだけでそこには
実はサブモダリティのワークが
自然に始まってるんですよね!!
サブモダリティというのは、
感情や記憶の「感じ方」を
決めている“設定項目”のようなものです。
棒人間を使うと、
この“設定”をとても簡単に可視化できます。

たとえば怒りの表情を描くとき、
同じ表情でも——
・眉の角度を変える
・口の形を変える
・線の荒さ・滑らかさを変える
・位置を上・下・左右に動かす
こうした 形や配置の違いだけで
怒りのレベルが
“強くなったり”“弱くなったり”と
変化して見えます。

上の画像のように、
レベル1〜10まで段階的に並べてみると、
「形と配置だけでこんなに感情の強度が変わるのか」
ということが一目でわかります。
つまり棒人間は、
感情の状態を「見える形」に置き換え、
意図的にコントロールもできるわけです。
頭の中の操作が苦手でも、
描き方を知って、手を動かすだけで、
意外とサブモダリティが
自然に扱えるようになるかもしれません^^
急に言われても、なかなかそこまで
組み合わせバリエーションが
描き分けられないっすよ!
っていう方もご安心ください。
「描く」技量に関係なく
棒人間で出来ることがあるんです!
それは「描くサイズ」 です。
「大きさ」「鮮明さ」といった視覚要素は
サブモダリティの大事な設定項目です。
つまり、同じ絵であっても、
サイズを変えるだけでOKなんです!
大きく描く、小さく描く
“感情の強度” のイメージは変化します。

同じ笑顔でも——
小さく描けば、控えめ・おだやか・軽い喜び
大きく描けば、元気・開放的・強い喜び
というように、
線も同じで、
太くするとエネルギーが強くなり、
細くするとやわらかく落ち着いた印象になります。
これは、
言葉で説明すると難しいのですが、
画像のように大小を並べて見ると、
誰でも直感的に伝わってきませんか?
まさに棒人間は、
サブモダリティを「触れる形」にしてくれる
エモーショナルツール
と言っていいかもしれません!!
最近は、
「自分の気持ちがよくわからない」
「どう表現していいのかわからない」
という子どもも大人も増えています。
そんなとき、
棒人間は“安全な入り口”になります。
感情そのものを直視するのは怖くても、
紙の上の棒人間が怒っているのを見るのは怖くない。
「自分の感情をそのまま受け止める前に、
いったん“外に置いて眺める”ことができる」
これがとても大きいんです。
気づく → 受け止める → ほどける
そんな流れが自然に起きていきます。

これまで心理学的なテクニックやアプローチが
慣れていない方や苦手な方にとっても、
紙とペンという身近な道具が
心の扱い方を助けてくれるかもしれません。
棒人間とサブモダリティの“描け合わせ”は
誰にでもできる、やさしくてパワフルな方法といえます。
感情と向き合うのがちょっと苦手だな……
自分自身がそう感じたときや、
まわりの誰かがそんな状態だと感じたときは
ぜひ試してみてください。
棒人間は、思っている以上に
あなたの味方になってくれますよ。
| アートディレクター&イラスト思考®講師 河尻 光晴 (かわしりみつはる) |
|
| 住所 | 愛知県名古屋市 |
|---|---|
| 定休日 | 土・日・祝日 |