最近、「協働」って言葉を
よく耳にするようになりましたよね。
企業でも、教育現場でも、
福祉や地域づくりの場面でも、
多様な人が一緒に何かを生み出す
“協働の力”が注目されています。

価値や想いを
言葉だけで伝えきれない
もどかしさに悩んでいる人を救う。
「話す」「書く」だけじゃなく
「えがく」を加えた
伝える技術の新常識をつくる。
イラストプレゼン講師
かわしりみつはるです。
でも、
いざ「一緒にやろう」となったとき、
うまく噛み合わない・・・とか、
中々お互いに踏み込めない・・・経験、
ありませんか?

その理由のひとつが、
背景や価値観の違い。
人それぞれ、生きてきた環境や、
見てきたもの、学んできたことはバラバラです。
そんな中で
「同じ方向を向いて協働する」って、
実はすごく難しくて、、、
でもとても尊いことなんです。
そこで、僕がずっと取り組んでいるのが
「棒人間」を使ったコミュニケーションです。
棒人間というと、
ただの丸と線でできたシンプルな絵。
でも、実はこの棒人間こそが、
協働の土台となる“共通体験”を
つくり出してくれるんです。

たとえば、
絵が得意な人もいれば、
苦手意識を持っている人もいる。
まったく描いたことがない人もいる。
そうした“表現のばらつき”がある中で、
「棒人間」には個人差を解消する
中立性があります。
なぜなら、
「上手に描く」ことが目的ではなく、
「何かを伝えようとする」
ことに価値があり、
それを参加者んにも伝えています。

シンプルだからこそ、
誰でも入りやすくて、
安心して描ける。
そこに、
他者と一緒に取り組む
“同じ体験”が生まれます。
「わたしも描いてみたよ」
「このポーズ、あの時の気持ちに似てるかも」
「えっ、そんな表現があるんだ!」
こうしたやりとりが生まれることで、
自然と笑顔や驚き、共感が広がっていきます。
そして、
それはやがて
不思議と“共通言語”になっていく。
言葉だけでは通じにくかった思いも、
棒人間が介在することでスッと伝わることが起こります。
棒人間は“アート的な表現”というよりも、
関係性を育てるための
“コミュニケーションツール”です。
棒人間ですら同じものを描いても
実はみんなバラバラに仕上がります。

違いを否定するのではなく、
違いを面白がること。
ひとつのイラストや「描く」をきっかけに、
バラバラのリソースを持った人たちの間に
「共通体験」が生まれ、
さらにはそれは
共通する「経験知」になっていきます。
その中で少しずつ、
お互いを理解し、協力し、
前に進める関係ができていきます。
僕たちは、
完璧に理解し合えるわけじゃない。
でも、一緒に何かを描いた記憶や、
一緒に笑った体験は、
確実に距離を縮めてくれます。

だからこそ、
棒人間は
「協働のための
共通体験をつくるツール」
ということも、
強くお伝えしていきたい。
棒人間はワークの主役にもなれるし、
名脇役にもなれます。
ワークショップの中心コンテンツとして
活用してもいいし、
参加者の緊張をほぐすアイスブレイクや、
思考の可視化、気づきの共有ツールとしても使える。

その場に合わせて
自由に役割を変えられる柔軟性が、
棒人間のユニークなところです。
これからの時代、
ますます必要になる
“つながりの質”を高めるために。
棒人間は、小さくても確かな
「協働の橋渡し役」
になってくれるはずです。
| アートディレクター&イラスト思考®講師 河尻 光晴 (かわしりみつはる) |
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| 住所 | 愛知県名古屋市 |
|---|---|
| 定休日 | 土・日・祝日 |