棒人間を伝える場で、
僕がいつも意図しているものがあります。
それは「描けた!」という
驚きや感動です。
この感動のプロセスは、
ワークショップでいえば
「プログラムデザイン」で
組み立てられていくものです。
そして、
それを増幅させていくのは、
現場での創意工夫、
つまり関わり方の工夫だと、
今は考えています。
言い換えれば、それは
場の「演出」と言えるかもしれません。

価値や想いを
言葉だけで伝えきれない
もどかしさに悩んでいる人を救う。
「話す」「書く」だけじゃなく
「えがく」を加えた
伝える技術の新常識をつくる。
イラストプレゼン講師
かわしりみつはるです。
何を伝えて、何を伝えないか
演出というと
少し大げさに聞こえるかもしれませんが、
やっていることはシンプルで、
伝え方を工夫している、
ということです。
初めて棒人間の顔を
描いてもらうとき、
僕は最初に
「笑顔を描きますよ」
とは言いません。

「丸を描いて、線を引いて、三角を配置して」
と、線と形の組み合わせとしてだけ伝えます。
まぁまぁ機械的に無機質にw
もちろん、
描くことと感情が
つながるということは、
一切言いません。
すると、
よく分からないまま
手を動かしていた人の手元に、
思ってもみなかった
体験がふっと訪れます。
「えっ、描けた!」
「わ!かわいい
」
というあの感動です。

この瞬間ってとっても大事で
せっかく味わってもらえるのなら
たっぷり味わってほしいじゃないですか^^
機械的に描いてたら、
いつのまにか感情が湧いてくる。
これは意図した
演出によって増幅されます。
これがもしね
「さー!今から笑顔を描きますよ~」
だったら台無しです。
答えや結果を先に知ってしまうのは
驚きや感動が薄まること必至
野暮なんですね。
ネタバレしないように伝えていく
という風にかんがえると
「演出」という言い方がしっくりくるんです^^
甘い果実を、より甘くするように
学びの場づくりで「演出」という言葉を使うと、
何か作為的に、人工的に作り出している
印象を持つ人もいるかもしれません。
でも、そうではないんです。
自然に発生していくものを、
いかに増幅させて伝えるか。
そこに僕の関心があります。
甘い果実をより甘くするには、
その植物の力だけではたりません。
水の与え方や肥料の加減、
土の耕し方がとても大事になります。
実に甘未を加えるのではなくて、
果実の本来の甘さを引き出す条件を整えていく。

場づくりも、これとまったく
同じだと思っています。
驚きや感動はご本人の中から
自然に湧き上がってくるもので、
僕が外から与えるものではありません。
だからこそ、
湧き上がりやすいように施していく。
この「演出」が、すごく大事だと感じています。
そしてこれも、勘やセンスにたよるのではく
準備して臨むものです。
今日は「演出」という言葉をあえて使ったので
最後に少しだけお話します。
僕の講座やワークショップづくりでは、
主人公はいつも受講生のみなさんです。

そして僕は、脚本家であり、舞台演出でもある。
そんなイメージで場に立っています。
舞台や映画の演出家は、
役者さんのパフォーマンスを
最大限に引き出していきます。
自分が前に出て目立つためではなくて、
主役が輝くために裏で動く。
僕がワークショップや講座で
やりたいのも、まさにそれなんです。
受講生が伸び伸びと、楽しく、
自らの力を解放していく。
その舞台を整えていくこと。
これが今、
僕にとって講座づくりやワークショップづくりの
いちばんの醍醐味になっています。

| アートディレクター&イラスト思考®講師 河尻 光晴 (かわしりみつはる) |
|
| 住所 | 愛知県名古屋市 |
|---|---|
| 定休日 | 土・日・祝日 |