会議や研修、プロジェクトなど、
さまざまな場面で
「ファシリテーション」
という言葉を耳にすることがあります。

ファシリテーションとは、
簡単に言えば 「人」と「活動」が
調和するように場を整えることです。
価値や想いを
言葉だけで伝えきれない
もどかしさに悩んでいる人を救う。
「話す」「書く」だけじゃなく
「えがく」を加えた
伝える技術の新常識をつくる。
イラストプレゼン講師
かわしりみつはるです。
たとえば職場の会議や
研修でのグループワークを
思い浮かべてみてください。
・自分の意見を積極的に出す人
・じっくり考えてから発言したい人
・どう関わればいいか迷っている人

同じ目的で集まっていても、
人によって参加の姿勢や
スタンスはさまざまです。
そんなときに
「さ、自由に話してください」
と言うだけでは、
なかなか前に進みません。
ここで大切になるのが
ファシリテーションです。
具体的には、
・わかりやすく伝える
(目的や進め方を明確にする)
・場の様子を観察する
(誰が困っているか、どんな雰囲気かをつかむ)
・適切に働きかける
(声をかけたり補足したり)
こうした関わりを通じて、
人と活動の「調和」をつくり出していくのが
ファシリテーターの役割です。

ただ、ミーティングやセミナーの場では、
言葉だけに頼ると誤解が生まれたり、
一部の人しか発言できなかったりすることがあります。
特に、多様な背景や
個性を持つ人が集まる場では、
このズレが「話しにくさ」や
「沈黙」に直結しがちです。
そこで役立つのが、
絵を介した対話です。
絵を使うと
「見ればすぐにわかる共通イメージ」
が生まれるため、
言葉にするのが得意な人も苦手な人も、
同じスタートラインに立つことができます。

絵を使う意図は大きく三つあります。
言葉だけでは伝わりにくい
思いやイメージを補うこと
参加者全員が平等に
表現できる環境を整えること
緊張や不安をやわらげ、
安心して発言できる状態をつくること
その結果として、
場には次のような変化が生まれます。
①理解が早まる:
複雑な内容も、絵があることで直感的に共有できる。
②発言の機会が平等になる:
絵を見せる行為そのものが順番を生み、全員に発言の機会が広がる。
③関係性が深まる:
絵を通じて笑いや共感が生まれ、場の空気がやわらぐ。

つまり、絵は単なる補助ではなく、
人と活動を調和させるための共通言語になります。

これは、棒人間のような簡単な絵でも
十分に力を発揮します。
言葉にするのが得意な人も、
控えめな人も、誰もが安心して参加できるように。
絵を使う工夫は、
その調和を後押しする大きな力になります。
棒人間のようなシンプルな絵が場を和ませ、
人と人をつなぎ、活動をスムーズに進める。
言葉とイラストの両方を活かす工夫が、
人と活動が自然に調和する場を
デザインしていきますよ。

| アートディレクター&イラスト思考®講師 河尻 光晴 (かわしりみつはる) |
|
| 住所 | 愛知県名古屋市 |
|---|---|
| 定休日 | 土・日・祝日 |