似顔絵やイラストを
描いたことがある人なら、
一度はこんなことを感じたことが
あるんじゃないでしょうか。
「顔は描けるけど、
身体がうまく描けない」
実はこれ、
とてもよくあることなんです。

顔というのは、
意外と構造がシンプルです。
顔の中に、目、眉、鼻、口、耳といった
パーツが配置されています。
つまり、ある意味決まった
安定したフレームの中の表現なんですね。
でも体は違います。
肩、腕、手、胸、お腹、腰、太もも、膝、足…。
さらにそれぞれが
関節で複雑にそれぞれが動き、
左右、前後、上下といった
三次元の動きをします。
つまり体は
「構造」と「動き」
の組み合わせです。

めちゃめちゃ複雑~
だから顔が描けても、
体を描くのが難しいのは
とても自然なことなんです。
価値や想いを
言葉だけで伝えきれない
もどかしさに悩んでいる人を救う。
「話す」「書く」だけじゃなく
「えがく」を加えた
伝える技術の新常識をつくる。
イラストプレゼン講師
かわしりみつはるです。
実は僕自身も、
最初から体が描けたわけではありません。
絵を描くこと自体は
好きだったのですが、
全身のポーズやキャラクター造形は苦手だったので
「似顔絵」を自分の得意分野としました。

2016年ごろの似顔絵POP
「似顔絵」なら顔だけ描ければ
基本成立しますからね。
でもお仕事をしていく中で、
だんだんと
走っているポーズ
何かを投げる動き
ジャンプしている姿
そんな「体の動き」を描く
必要も出てきました。
最初は正直、
ちょっとドキドキしながら
書けそうなポーズを探り探りで
描いていました。
そんな僕にとって
大きな転機になったのが、
2019年に始めた
「棒人間の描き方講座」でした。

当初はこんな感じだったんです
今と全然違うでしょ?w
こんなんで講座やってた
自分の思い切りに感謝ですw
そして、この棒人間講座を
続けるようになって
受講者の方から
「走っている棒人間を描きたい」
「座ってるいる姿を描きたい」
「物を投げるポーズを描きたい」
「野球をやってる姿を描きたい」
といった、
このときの僕からしてみれば
“無茶ぶり”としか言いようがないw
リクエストが次々と来ました。
その時はちゃんと描けたかどうか
なんて振り返るだけでも
穴があったら入りたい気持ちになるほど
さきほど見てもらった通りの
拙い棒人間だったんですが。
自分の不甲斐なさを感じつつ、
また、同じような
リクエストが出て来たら
逃げるわけにはいかないので
「どう描けば、誤魔化さずに
一番シンプルにかつ面白く描けて、
再現性あるイラストとして
伝えられるんだろう?」
という探求が本格的にはじまります!
描き方講座ですからね!
ただ描けるだけではなく、
描き方そのものを伝える
必要があったんです。
そうやって棒人間を
描き続けていくうちに、
画期的な
「歩く棒人間」や「走る棒人間」の
描き方が生れていきました!!
正直、見つけたとき
自分を「天才!」って思ったねwww
この発見がきっかけで
いつの間にか身体描画に対する
苦手意識もどんどん解消されていきました。
棒人間を描いている人から、
よくこんな声を聞きます。
「お手本を見れば描けるんですが、
自分が想像したポーズを描くのは難しいです」
これもとても自然なことです。
体の動きというのは、
ただ形を見れば
描けるものではありません。
その動きの構造が
理解できていないと、
頭の中のイメージを
ハッキリと絵にするのは難しいんです。
だから僕がおすすめしているのは、
たくさんのお手本を見ることです。

そしてその中から
「これいいな」
と思うポーズを見つけて描いてみる。
ただ漫然と描くのではなく、
「なぜこのポーズは
動いて見えるんだろう?」
そこを意識して描いていくと、
「この動きはここに重心があるんだな」
「この腕はこっちに力が流れているんだな」
そんなことが少しずつ見えてきます。
躍動感のある絵というのは、
実はその瞬間だけを
描いているわけではありません。
その前の動きと、
その後の動きまで
想像できる絵です。
例えば腕を振るポーズ。
その腕が
ここから動いてきて、
このあとこっちへ流れていく。

そんな流れが見えると、
一枚の絵の中に時間が生まれます。
僕自身、「これいいな」と思う棒人間は、
その前後のシーンまで見えるときです。
一瞬の絵の中に、
時間が見える。
そういうときは
やっぱり気持ちがいいですね。
最後に一つ。
僕が棒人間を描いていて思うことがあります。
結局、棒人間で表現しているのは
感情なんだと思います。

表情だけでも気持ちは伝わります。
でも人間は、
身体全体で感情を表現しています。
嬉しいときは体が前に出る。
落ち込んでいるときは
背中が丸くなる。
ワクワクしているときは
手足が大きく動く。
だから僕は棒人間を描くとき、
ポーズを描いているというより
その人の感情を線で表現している
そんな感覚で描いています。

そして似顔絵を描くときも同じです。
顔だけではなく、
指先からつま先まで。
全身が「あなた自身」です。
棒人間を描き続けてきたからこそ、
そんな表現ができるように
なったのかもしれません。
そしてこれは断言できます。
棒人間をたくさん描けば、
オリジナルのイラストも
どんどん上手くなりますよ^^
| アートディレクター&イラスト思考®講師 河尻 光晴 (かわしりみつはる) |
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| 住所 | 愛知県名古屋市 |
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| 定休日 | 土・日・祝日 |