イラストで伝える・見せる・考える
誰でも描けるイラスト講座

「みる」棒人間

 

今回は、日常の中で

何気なく使っている「みる」という

行為の言葉について、

 

僕自身の気づきや講座での体験を交えて、

ちょっとお話ししてみたいと思います。

 

 

 

 

価値や想いを
言葉だけで伝えきれない
もどかしさに悩んでいる人を救う。

「話す」「書く」だけじゃなく
「えがく」を加えた
伝える技術の新常識をつくる。

イラストプレゼン講師
かわしりみつはるです。

 

 

 

 

 

 

 

様々な「みる」という表現

 

 

僕たちは毎日、

いろんなものを「みて」

日々を過ごしていますよね。

 

 

でも一言で

「みる」といっても、

 

実はたくさんの意図や意味をもった

行為に分かれていきます。

 

 

 

たとえば——

 

 

①見る

目で物事をとらえる

最も一般的な表現です。

 

人や景色、テレビなど、

幅広い対象に対して日常的に使えます。

 

 

 

②観る

映画や芝居などを鑑賞する、

スポーツを観戦するといった意味で使われたり、

 

物事の移り変わりやありさまを、

じっくりと観察するときにも使われる

「みる」という表現です。

 

 

 

③視る

特定の目的をもって、

注意深く対象を見定めること。

 

また調査や視察、

あるいは対象の状況や

動向を監視する場面で

使われる「みる」行為。

 

 

 

④看る

 

助けや見守りが必要な対象に対して、

愛情や責任をもって世話をする、

面倒をみる行為

 

「看護」や「看病」という

熟語で使われてるように、

 

そばに寄り添い、

状態に気を配りながら介抱する

ニュアンスですね。

 

 

 

 

⑤診る

 

 

医師や獣医師などの専門家が、

病気の症状や健康状態を医学的に調べて判断する、

つまり「診察」するという場面で使われます。

 

 

 

 

「みる」という行為を言葉にすると

様々な状況や目的に応じて、表記の違いがあって、

 

やっぱ日本語って、

世界一難しい言語かもしれませんねwww

 

ただ、意味を知って

使い分けられると言葉の表現が

ぐっと豊かになるんじゃないかな。

 

 

「観る」って、ただ見ることじゃない

 

 

この「みる」という行為の中で

中でも僕が特に大切にしているのが

「観る」という言葉表現です。

 

 

「観る」は、ただの視覚情報じゃなくて、
心で受け取るような、もっと深いまなざしを感じさせます。

 

 

 

The guan yin buddha statue

 

 

たとえば、

「観音様」の“観”という字にもあるように、

 

 

相手の声にならない声を感じ取ったり、
その人の想いや状態に寄り添うような

視点ともいえます。

 

 

僕自身、棒人間や似顔絵を描いているとき、
まさにこの「観る」モードに入っています。

 

ただ見たままを正確に

線でなぞってるわけではないです、

 

相手の内側にある雰囲気、

エネルギー、感情、言葉にならない

何かを感じ取って、

 

それを線で表現しています。

 

 

 

そして不思議なのは、
僕に限ったことではなく

 

 

この「観る力」は

 

受講者さんも自身が無意識レベルで

その領域に入っていくことがあります。

 

 

講座の中ではよく、

 

「ただ描いてたら、

 なぜか嬉しくなってきた」

 

「ただ描いてたら、

 ホッとして涙が出てきた」

 

 

・・・そんな声を聴く事があります。

 

 

 

 

 

人は絵を描くことで、
自分でも気づいていなかった想いにふれたり、

閉じ込めていた感情を

優しく解放していくことができるんです。

 

 

 

だから僕は、「観る」を大切にした場を

これからも作っていきたいと思っています。

 

 

 

 

「視る」と「視る」と「鑑みる」

 

 

ところで、

 

 

映画やドラマを観るときも、

僕たちは「観る」という字を使います。

 

感情を味わったり、共感したり、

ストーリーに引き込まれたり。

 

 

 

 

まさに、心で感じ取る

「観る」行為なんですよね。

 

 

 

一方で、

 

テレビや動画を「視聴する」と言う場合は、

「視る」が使われていて、
ちょっと違う意味合いが含まれています。

 

 

 

「視る」は、注目して・情報を捉えるという意味。
「視聴」はつまり、映像や音を情報として受け取る
メディア的な見方を表す言葉なんです。

 

 

このブログを描きながらふと浮かんできたのが

「鑑賞」という言葉!

 

ここには「鑑みる(かんがみる)」という

漢字が使われてるのですが、

 

コロナ禍の時にも「○○を鑑みて~」みたいな

記者会見をよく観ましたね、

 

少し距離を置きつつ、
全体を見て、価値を見極めるような

落ち着いた視点です。

 

 

 

 

「鑑賞」は、ただ感じるだけじゃなくて、
作品の良さや芸術性、美しさをじっくり味わうこと。

 

 

 

つまり「観る」「視る」「鑑賞する」——

 

どれも「みる」行為だけど、

そこには心の使い方の違いがあります。

 

 

 

僕は、描くという行為の中に、
この3つの「みる」が

全部詰まっている気がしています。

 

 

 

相手を感じ取って「観る」

細部を丁寧に「視る」

出来上がったものを「鑑賞」するように味わう

 

 

 

だから、

線と丸だけのシンプルな絵なのに、
心が動くのかもしれません。

 

 

 

僕にとって「観る」は、
尊くて、静かで、

 

でもとても力強いまなざしです。

 

 

 

だからこそ、物事は

“漫然と見ているのはもったいない”

って、いつも思っています。

 

 

 

観る。

 

感じる。

 

 

そして、

 

 

伝える。

 

 

 

そんな「観る力」を、

これからも大切に育て

伝えてていきたいです。

 

 

あなたは、

今日どんなものを

「観て」ますか?

 

 

 

 

 

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お問い合わせ

アートディレクター&イラスト思考®講師
河尻 光晴 (かわしりみつはる)
住所 愛知県名古屋市
定休日 土・日・祝日

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イラストプレゼン講師

                                               
名前河尻 光晴
住まい愛知県
出身岐阜県

Profile

教育出版社の商品開発を経て、 中小企業のマーケティングやブランディングのツール企画制作に携わる。
担当したクライアントは述べ600社以上。

ライフワークとして似顔絵師としても活動しており、2015年からイラストの技法を使った研修やセミナーを開始。
講師活動と共に、教材開発・コンテンツ開発も行っている。

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