イラストで伝える・見せる・考える
誰でも描けるイラスト講座

『源氏物語絵巻』からみるイラスト表現のルーツ

 

 

 

 

大河ドラマ『光る君へ』

 

大石静さんの脚本の妙にに引き込まれ

毎週楽しみに観ています。

 

主人公の紫式部を中心に、
その他の登場人物の人物描写も
丁寧に描かれており

 

平安貴族の群像劇として

目が離せません。

 

 

ドラマ効果もあり

 

多くの方が

これまであまり馴染みのなかった

平安時代に想いを馳せ

 

『源氏物語』や当時の文化風俗にも

関心を寄せているんじゃないでしょうか。

 

 

 

 

価値や想いを
言葉だけで伝えきれない
もどかしさに悩んでいる人を救う。

「話す」「書く」だけじゃなく
「えがく」を加えた
伝える技術の新常識をつくる。

イラストプレゼン講師
かわしりみつはるです。

 

 

 

 

 

 

「源氏物語」は、1000年以上前に

紫式部によって書かれた世界最古の長編小説。

 

 

そしてこの物語を絵画化したものが

 

『源氏物語絵巻』です

 

 

(徳川美術館・特設展示より)

 

これらの絵巻は、

源氏物語のエピソードを選んで

視覚的に表現したもので、

 

 

平安時代の貴族社会の服装、

室内装飾、年中行事などが

細かく描かれています。

 

 

絵巻は、物語の情景を

色鮮やかな絵で語ることで、

物語の魅力をさらに

引き立てる役割を果たしたため

 

 

紫式部の描いた物語は

1000年以上もの時を越え

多くの人を魅了し続けています。

 

 

 

 

絵巻物にみられる平安貴族の顔の描き方

 

『源氏物語絵巻』を観ていたら、

登場する人物の描き方に、

 

ちょっと面白い発見と

気づきがありましたので

お話したいと思います。

 

貴族の鼻は「引目鉤鼻」

 

『源氏物語絵巻』に出てくる人物描写って、

 

それまでの時代で描かれてきた
肖像画の手法とは違って

 

特別な顔の描き方をしているって

ご存知でしたか?

 

 

・やや下ぶくれのうりざね顔
・直線を重ねた眉

・一筆書きのように見える細い目

・「く」の字形の鼻

・ポツンと小さな口

 

 

源氏物語に登場する人物は
すべてこの表現で顔が描かれています。

 

 

 

 

この顔の描き方は

「引目鉤鼻(ひきめかぎはな)」と呼ばれ、

 

絵を見る人に登場人物画

「高貴で洗練された存在である」
ことと感じさせるために、

細く長い目は、

優雅さや冷静さを、

 

鉤のように曲がった鼻は

独特の風格を表現することで、

観た人みんなが共通認識できる
美しい顔のパターンを編み出して

ものかもしれませんね。

 

物語の絵画化には必要だった描画法

 

『源氏物語絵巻』って

全帖から一帖につき1~3場面を選んで

絵画化されているるため、作品点数からみると

相当なボリュームだったとみられており

 

 

肖像画とはちがう

人物描写の「型」

必要だったんでしょうね!!

 

「引目鉤鼻」は
当時の絵師さんの制作するうえでの
創意工夫の賜物であると思うと

 

クリエーターとしても

親近感がわいてきます^^

 

 

 

「引目鉤鼻」は現代のイラスト表現に通じるもの

 

 

「引目鉤鼻」は作画上の工夫だけでなく、

美的感覚や感性の共有にも効果を出しており、

それは現在のイラスト表現にも、

しっかりと繋がっています。

 

 

鉤鼻表現は時代を越えて受け継がれる美的表現

 

鼻を「く」の字の型で描く方法って

現代に生きる僕らにとっても

人物イラストを描く上でお馴染みの

描き方の一つです!

 

 

似顔絵やイラスト描くとき

「鼻」の表現ひとつで

 

可愛さや愛らしさ

スタイリッシュさが

ガラッと変わりますからね、

 

小さく「く」の字形を

イメージしながら描く事はとても多いです。

同じことを

1000年以上も遥か昔の

絵師さんも考えてたんですね!

 

 

キャラクターの魅力を引き立たたせるために、

パターン化された美的要素を取り入れることも、

平安時代の絵巻から受け継がれる
アプローチと言えるでしょう。

 

 

型で描くこと共通イメージを創り出す

 

『源氏物語』には

 

「絵に描きたるよう」とか

「絵に描かまほしき」といった言葉が

よく使われています。

 

 

これは、美しい自然や人々を

絵に例えて褒め称える表現で、

 

物語の中で、

このような言葉が出てくると、

読み手はとても美しい風景や人物が

イメージできたんでしょうね!

 

 

 

これって、

 

この時代には、もう

直接言葉や文章で説明するのではなく、

 

「絵」で伝える文化

 

があった!

 

なんて考えられるんじゃないでしょうかひらめきぴかぴか (新しい)ぴかぴか (新しい)ぴかぴか (新しい)

 

 

 

平安の人々には

「絵」というもう一つの“言葉”があって

 

実際に見た美しいものを

具体的に説明する代わりに、

 

みんなが知っている

「絵」のイメージを使って、
美しさを感じさせることができた

 

そんなコミュニケーションが

1000年以上も前の時代にはできていた

 

なんて想像するだけで、

胸が膨らむようで

とてもワクワクしますね!

 

 

「引目鉤鼻」のような表現手法は

 

誰が見てもみんなが同じように美しいと感じる

特定のスタイルや型として認識されていた。

 

こういった型で

みんなに共通のイメージを持っていたからこそ、

 

短い言葉、ひとことだけでも

心に美しい景色を、豊かにイメージして

描くことができたのかもしれません。

 

 

 

 

 

棒人間はパターンで描く共通言語

 

源氏絵にみられる「引目鉤鼻」のパターン化は、
絵で伝える文化の中で、
物語や当時の美に対する共通認識を生み出しています。

 

 

 

 

 

 

 

このような共通の視覚言語は、
みんなが同じパターンを共有することで、
理解や共感を促すことができます

 

 

これは僕がお伝えしている

棒人間の表現も同じです!!

 

※「鼻」は描かないけどねwww

 

 

 

シンプルでわかりやすい

棒人間の描き方にはすべて「型」があり

 

その「型」から生み出したイメージが
見る人の想像力を掻き立て、

共感を生む要素となります。

 

 

 

 

 

「描く型」を知って、
「絵」で伝える

 

 

1000年以上も昔から
日本人が兼ね備えていて

 

脈々とつけ継がれてきた

わかち合いのスキル

 

 

平安の文化に触れることで
棒人間でもっともっと

お届けしたくなりました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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河尻 光晴 (かわしりみつはる)
住所 愛知県名古屋市
定休日 土・日・祝日

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イラストプレゼン講師

                                               
名前河尻 光晴
住まい愛知県
出身岐阜県

Profile

教育出版社の商品開発を経て、 中小企業のマーケティングやブランディングのツール企画制作に携わる。
担当したクライアントは述べ600社以上。

ライフワークとして似顔絵師としても活動しており、2015年からイラストの技法を使った研修やセミナーを開始。
講師活動と共に、教材開発・コンテンツ開発も行っている。

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