イラストで伝える・見せる・考える
誰でも描けるイラスト講座

「無言の世界」の本

 

ネットで話題になっているのを見かけ、

気になってAmazonで取り寄せました。

 

 

 

 

我是白(ウォシバイ)『遊戯[完全版]』

中国・上海のイラストレーターさんの本です。

 

 

 

我是白(ウォシバイ)さんは

星野源さんのシングル「いきどまり」の

ジャケットを手がけたことで

注目を集めた方だそうで。

 

 

この本もすでに世界各国で出ていて、

日本には今年の1月に上陸したもの。

 

 

タイムリーではなかったけど

僕の手元にも届いたというわけです。

 

 

 

 

なんという分厚さ・・・(笑)

 

720ページのハードカバー。

グレーのクロス装で、辞書みたいな存在感。

 

 

これはただの漫画じゃないな。

 

 

というのが、

持った瞬間に伝わってきました。

 

 

 

 

価値や想いを
言葉だけで伝えきれない
もどかしさに悩んでいる人を救う。

「話す」「書く」だけじゃなく
「えがく」を加えた
伝える技術の新常識をつくる。

イラストプレゼン講師
かわしりみつはるです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

読むというより、鑑賞する感覚

 

 

包装パッケージに「帯」代わりの
シーㇽが貼ってあって、こう書かれてました

 

 

 

 

「無言の世界は、無限だ」

 

もう、このフレーズだけでも、

そそられます!w

 

 

 

ページをめくっていくと、

シンプルな線で描かれた人物が出てきます。

 

 

丸い頭に、細い線の手足。

 

 

よくよく見ると、

これって僕がいつも描いているものと、

けっこう近くて、

 

なんだか嬉しくなってしまいました。

 

 

 

しかもこの作者さん、インタビューでは

「作文が苦手だから、自然と絵だけで表現することになった」

と答えているそうで。

 

 

これ、言葉でうまく伝えられないことを

棒人間で描くようになった

僕の出発点と地続きのようにも思えて

勝手に親近感がわいてしまいました。

 

 

 

中身は「漫画」なんだけど

登場人物にセリフはなく、

状況や描写の説明も一言もありません。

 

 

無言・無音の世界で

コマの中には、余白がたっぷり。

 

そんな絵があるだけで、

何をどう受け取るかは、読む人まかせ。

 

 

だから漫画を読んでいるというよりは、

アートを鑑賞しているような感覚です。

 

 

この本を開いている間は、

なんだか静かな気持ちになるんです。

 

 

情報過多の時代、その騒がしさに対して、

そっと一席を投じるような。

そんな空気さえも感じました。

 

 

これらの作品は、なんと!

出版社さんのnoteで一部が試し読みできるので、

気になった方はぜひ覗いてみてください。

 

 

 

ウォシバイ(我是白)『遊戯[完全版]』 試し読み|
Woshibai, Game [Complete Edition] — Preview Reading

https://note.com/blkswn_tokyo/n/n383558397aa1

 

黒鳥社|blkswn publishers Inc.

 

 

 

答えの出ないまま、考え続ける

 

 

720ページにおよぶ不明快・不可解な物語。

物語・・・と言っていいものか?w

 

 

とにかく読んでいる(見てる?)と、

「え?」「どういうこと?」って、

ちょっとした戸惑いのようなものを感じる。

 

 

1編読み終えるたびに、

奇妙な余韻と、疑問符が残るんです。

 

 

でも、この本は意味を決めつけてこないんですね。

傍観者として眺めるのも、当事者として入り込むのも自由。

 

 

想像をどこまで膨らませるかは、

読む側に委ねられている。

 

 

 

正直に言うと、

読んで爽快になる・・・なんてことはほとんどなく。

妙なモヤが残ることの方が多いかなw

 

ただただ、考えさせられる機会が目白押しなんです。

 

 

読み進めながらふと浮かんだのが、

「ネガティブ・ケイパビリティ」

という言葉。

 

 

答えの出ないものを、

答えの出ないまま抱えて、

考え続ける力のことです。

 

 

ネガティブ・ケイパビリティと棒人間

 

去年からずっと、

僕の中でひとつのテーマになっています。

 

 

すぐに白黒つけたがる今の世の中だからこそ、

この性急に結論を求めず「わからないまま」にとどまる力

ってすごく必要なんだろうな。

 

 

なんだか、この本を題材にして

読書会とかワークショップが

できそうな気がしてきました(笑)

 

 

 

 

言葉で説明せず、絵だけで語る。

 

 

そして読んだ人の中に、

考える時間を残していく。

 

 

目に見えているものが全てじゃない、

その奥にあるものを感じ、考えてみる。
そんな問いかけもされているようで

僕はめちゃくちゃ共感してしまいました。

 

 

 

 

サイレントなメッセージが、

これから日常のコミュニケーションで

大きな効果を発揮していくんじゃないか。

 

そんな期待が膨らんできます。

 

 

だからこの本は、机の脇に置いています。

 

「絵で語る」ヒントをくれる存在として。

こんな表現に出会えた刺激を受け取りながら、

僕は僕で、棒人間の可能性を広げていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

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お問い合わせ

アートディレクター&イラスト思考®講師
河尻 光晴 (かわしりみつはる)
住所 愛知県名古屋市
定休日 土・日・祝日

この記事へのコメント

  1. 井川尚子 より:

    早速拝見致しました。ホォロンのような、シンプルさに、ストーリー性が加わって、ニヘラっと、してしまう自分がいます。
    ホォロンと違うのは、作者が誘う結末があり、自分の想像だけでは行き着けない場所の提供があることでした。
    漫画は大好きなのですが、改めて作者のストーリーに巻き込まれるか否かの、一種の快適なストレスを感じました。
    言葉がない分、ストーリーは緩いかな?と想像しましたが、この作者に関しては、伝えたい事が明確で、だからこその読者の想像の広がりが許される?なんて、感じました。
    失礼致しました。

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イラストプレゼン講師

                                               
名前河尻 光晴
住まい愛知県
出身岐阜県

Profile

教育出版社の商品開発を経て、 中小企業のマーケティングやブランディングのツール企画制作に携わる。
担当したクライアントは述べ600社以上。

ライフワークとして似顔絵師としても活動しており、2015年からイラストの技法を使った研修やセミナーを開始。
講師活動と共に、教材開発・コンテンツ開発も行っている。

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